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セカントリー物語 第6話 「せんぱぁい」

というわけで無事に指導を乗り越えたカントリーは、
晴れて皆の仲間入り。

「意外に根性あるなー!」
「今度飲みにいこ!歓迎会だ!」と評判が上がり、
人気者になりました。

しかし現在は見事に堕落してしまい、ラッパー軍団の一味としてカウントされている始末……。
堕落していく様子はまた後日語りますが、セカンドのスパルタ指導をこなしただけにとても勿体ない……。

まぁ良い、忘年会に時を戻そう……。

「……落ちこぼれ」
「??せんぱぁい、どしたんですぅ?」
「私は今のあんたを落ちこぼれって思ってる。
真面目にやればしっかり皆に評価されるのに……。」

カントリーはセカンドの意外な発言に対し一瞬ハッとするが、すぐにリラックスした表情になり

「落ちこぼれでも楽しければいいんですぅー。
皆に評価されなくても、私が大切と思う人にそれなりに想われてればそれで十分でーす。
昔みたいに話してくれる先輩も、もち大切な人♪」

「……。いやさっき落ち込ぼれって……」

「せんぱぁい? 無関心が1番きついんですよ?
落ちこぼれって想ってくれるだけで嬉しいですぅ」

そう言いながらグイッとハイボールを一気飲みする、カントリー。

そんなカントリーを横目で見ながら「フッ」と笑う、セカンド。

素敵やん!素敵な光景やん!!
珍しく綺麗なお話やん!!

その後泥酔したカントリーはセカンドの車に乗って、帰るのかと思いきや普通にタクシーに詰め込まれてました…。

セカントリー物語 完

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