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爆ギレカントリー③ 「フラッシュバック」

「バリカンさんはリーダーの器じゃないと思います」
カントリーが放ったその言葉は誰しもが1度は思ったことがあるはずだ…。

・優柔不断
・男性差別
・頭カッチカチ
・ヴァージン etc...

こんなスペックの人間がリーダーを務めていて本当に大丈夫なのか?
そう思った社畜先生は今から全職員に質問をします。
「皆さん机に伏せて目を閉じてください。
バリカンがリーダーであることにほんのわずかでも、疑いを持ったことがある人は挙手を…。大丈夫です。バリカンにはそのことを伝えませんから。ではどぞ」

……………手を挙げてないのは「はざーど」だけか。

「それではバリカンちゃんの登場death」
バリカンのメンタルどーーん!!!
すかさず社畜先生がア○ルファック!!フォォォォ!

なーんてね…。ってあれ…。
現実世界では怒りの形相のチェルシーがカントリーに詰め寄ろうとしている…。しかも空芯持ってる…。

「お゛ま え!!」

怖いよチェルシー…。ってあれ? こんな光景以前にどこかで見たことあるような…。
思い出した。
「かえで」がイケメン君に食われたときの肉付きだ。
怒りのあまりに肉付きがイケメンに詰め寄ったけど、周りの看護師さんに背肉を掴まれて制止されたんだ。

「ちょっと! 離してください!!ちょ…」

そうそう…こんな感じで…ってあれあれ?
なんとチェルシーが「セカンド」と「ガーディアン」に肩を掴まれて制止させられている…。

「同じ土俵に立たなーい。大人でしょチェルシー?」
力の差ではチェルシーに劣っているため、焦った表情になりながらも優しく語りかけるガーディアン。

「…。カントリー、もういいから。この場を離れて」
ガーディアンと力を合わせてやっとこさ、チェルシーの暴走を止められそう。しかし万が一、落ちこぼれの後輩に何かあったら…と背中でカントリーに語る先輩セカンド。

「せんぱぁい…」
大好きなセカンド先輩に見とれているカントリー。

ただ呆然と呆気に取られているバリカン。

なんだこのオールスター感謝祭状態は…。

《あのさー。仕事してくんない? 全員迷惑。》

その声に全員の身体がビクッとした。

BOSSだ BOSSが来てしまった。

カラン……コロン……。
静寂の職員室に空芯が落ちる音が響いた。

バリカンだけもう一度ビクついた。

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