• 221社畜
    2023/03/18(土) 21:47:15 ID:XwjhTXmoi
    爆ギレカントリー⑭ 「それなりの理由」

    この回はガーディアンに進行を任せることにしよう。

    かえでの退職はイレギュラー中のイレギュラー。
    すぐにでもまとめる役が必要だった。
    BOSSは《セカンド一択だろう》という構え。

    BOSSのセカンド推しには理由がある。
    社畜病院以前の勤め先がたまたま一緒だったのだ。
    もちろん面識もあり、それなりに信用もある。

    しかしそこに反対したのがスレンダー。
    まだ未熟であるバリカンを次期リーダーに推したの。

    どう考えても、かえでと共に苦楽を共にしてきた仲間「セカンド」のほうが適任とみんな思っていた。
    当時の私を含めて人格に難ありというところは、もう目を瞑るしかないと覚悟していたけど…。

    それでもスレンダーは愛弟子のバリカンを推したの。
    理由は「未熟な彼女だからこそ皆1つになれる。かえでとは違った形でまとめられる」ということだったの。

    「未熟だから皆で支えてあげて1つになれる」
    その考えは確かに間違っていない。

    でも裏を返せば
    「長への不満が溜まり、皆が団結して反旗を翻す」
    という意味でもあると思ったの。

    そのリスクを知っててまだ20代始めの彼女にそんな大役を任せようとしてるなら、とんでもない。
    私は反対をしようと思った。

    でも結果は意外な方向で話が進むことに…。
    セカンドが自らリーダー候補を辞退したの。
    「そんな器じゃないし、私もバリカンを推す。
    看護主任スレンダーのお墨付きなんでしょ?
    無問題でしょ」 そう言ってね…。

    あの時のBOSSのびっくりした顔と言ったら…。
    と、なると残りの候補はバリカンしかいないからね…
    必然的にリーダーはその場で決定したの。
    それでもBOSSが《若いし不安だから》…という理由でセカンドが副リーダーになったってわけ。

    それでも最初は副リーダーになることさえも拒否しちゃってさぁ…。
    プレッシャーに弱い訳でもなさそうなんだけどねぇ…
    結局BOSSの粘り勝ちなんだけれどね…。

    いまになって見れば、大好きな先輩が役職を断り続ける理由が何となく分かるでしょ? カントリー?
    本当は皆、セカンドの実力を認めているの。
    皆、バリカンを支えてあげたい気持ちで一杯なの。
    まぁ…あなた達のグループは除いてね…。

    だから、分かって欲しい。
    セカンドの事を理解してあげられたあなただからこそリーダー、バリカンの気持ちを…。
    彼女は日々プレッシャーと戦って生きているの…。

    語りすぎたかもね…。カントリー?
    わかってくれた??

    「え? 全然そんな風に見えないです。 先輩のほうが何倍も大変じゃないですか。仲間少ないし。」

    ガーディアン撃沈。

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