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「初めての子ども参観」③

「はいー!終わりっ! っておい、終わりだって!」
まだ続けていたいと思う子供に対して容赦なく、終了のお知らせをするチェルシー。
真面目にすぎるし、柄悪すぎだろう…。

「…チェルシ〜?もう少し…優しくしてあげて?…」
一部始終を目撃したガーディアンがチェルシーに注意を行う。 がしかし、どことなく弱々しい…。
自分の微妙な立ち位置に困惑しているせいだろうか。

「なんでよ? 他の子供はちゃんとルールを守ってやってるのに。何が悪いの? 」
突っかかるチェルシー。割と正論だ。
だがしかしチェルシーよ、相手は子供だぞ…。

「いや…。あ、ほら…! チェルシーも高校生の子供がいるでしょう? その子だってたまには甘やかすことだってあるでしょう?それと同じ!でしょう?」
『でしょう?』おばさんに成り下がるガーディアン。

「甘やかしたりなんかしないね!絶対しない!」
意地を張るチェルシー。
この単純さ、一歩間違えたらラッパー軍団に入っていてもおかしくない位である。

「チェルシー……」
ひどくしょんぼりするガーディアン。
そこでチェルシーが追い討ちをかける。

「約束事を守る人の味方をする時もあれば、ルールを破って自分勝手に行動する奴のことを庇うときもある。そんなブレブレなあんたに何も言われたくねーよ」

場が凍りつく…。
もしもしチェルシー ここ一般の人もいるんだよー?

「お前もだよカントリー! さりげなくここにいるけどさー?ラッパー達とお友達なんだろ?落ちこぼれ共は病院でお留守番のハズだろうが。何でいるんだよ」

カントリーにまで飛び火してしまう。
セカンドのお母さん姿を間近で見たい!
という強い願望で金魚すくいに志願したカントリーの拳は強く握られていた。
無理もない。自分の仲間を侮辱されたのだから。
でも残念ながらカントリーは非戦闘民族だ。
普通に手を出してくるチェルシーには反抗できない。

「ほんっっっとに説得力のないやつばっか! こんな血圧測定と金魚すくいのイベントなんて誰が楽しむっていうんだよ。アイデア出したヤツも馬鹿だよ」

ガタンッ!!

セカンドがチェルシーに向かって飛びかかろうとする


え!!!!! キレるポイントそこ!?
もっと早い段階でイケるタイミングあったでしょ!?
あとちなみにこの企画の立案者は社畜です!!

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