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「初めての子ども参観」⑤

「おかー、なにしてんの??」

天使ちゃん、一触即発状態のママに禁断の質問なう。

「………」
1度ぷっつんしてしまうと冷静さを取り戻すのが困難なセカンドは即座に答えることができない。

「ぁ……」
スレンダーもまさかのタイミングで乱入してきたので予想外のアクシデントにはすぐ対応出来ない。
そういうところ好きぃ。

「いや、金魚のプール中に虫が入ってて…。 それでセカンドさんに取ってもらおうと思って。 私、虫が苦手なもんで…。つい叫んじゃいました…」

咄嗟に言い訳Maybeをしたのはまさかのチェルシーであった…。

「……ホラ! フリをしろ…!フリを…」
チェルシーがセカンドに耳打ちをする。

「…! あっ、そうそう! えーっとあれー?どこにもいないよー? チェルシーさーん?」
「………えー!ほんとー? よかったー!虫はとんでいったのかなー? よかったー!」

……なにこの茶番。

「おかー、いつも家でゴキブリ楽しそうに殺してるもんねー!残念だったねー!」
天使ちゃんめっちゃ笑顔。
てかセカンド、結構面白いエピソードあるのね…。

クスクスと笑うガーディアン
ほっと肩を撫で下ろすカントリー
ポカーンとしているスレンダー

何はともあれ危機は去った…。
1番意外だったのはチェルシーだ。
あんな酷いこと言っておきながらしっかりとした対応が出来るじゃないか…。

天使ちゃんが来てくれたので、チェルシーとセカンドが役割交代。さすがに機械のスイッチ押すだけの作業を『おかーの仕事』と思わせなくないのでセカンドが金魚すくいの窓口に代わる。

「チェルシー…?さっきの…」ポチポチ ウィーン

「うるさい…。そりゃ自分の母親が取っ組み合いしてるところを見たい子供なんているわけねーだろ。それに隣の看護師さんもなんか訳の分からないことしてきたしなー。そりゃ冷めるわ」ポチポチ

「いや私が割って入らなければチェルシーはやられてたねぇ〜」 献血にご協力下さい的なボ

「あ!? やられる訳ないし!」

「冗談(笑)」

ガーディアン達が仕事をこなしながら今回の振り返りを行っている。

セカンドは天使ちゃんと金魚すくいを楽しんでいる。
それを見ながら満面の笑みのカントリー。

パーフェクト! 今回めっちゃパーフェクト!

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