• 502社畜
    2023/04/20(木) 17:53:37 ID:XriTmSEgi
    「初めての子ども参観」⑧

    翌日、抜け殻のようになったセカンドが食堂にいた。

    パクパク。パクパク。
    1人で黙々とランチをするセカンド。
    元気がないと思いきや、米は相変わらずてんこ盛り。

    「せーんぱい? せんぱい?せんぱいぱいぱい!!」
    カントリーがいつも通りふざけながら登場。
    今回は箸でセカンドの背中をつんつんする。

    『もう!行儀悪すぎだって!カントリ〜』

    そんなガーディアンの声が聞こえてきそうな気がした

    でももうここにはガーディアンはいない。
    この事実は変えられない。

    「せんぱい…。ほんとに大丈夫ですか…」
    カントリーが無反応なセカンドを本気で心配する。

    それに気づいてハッとしたセカンド
    「…うん。ありがと。まぁ何とか…」
    頑張って作り笑いすることで精一杯。
    そんなふうに見えた。

    「せんぱい……」
    自分は無力だ、そんな表情をするカントリー。

    そんなどうしようも無い雰囲気だが、周りの他の職員はお構い無しにいつも通りだ。
    それもそうか…。ガーディアンと特別接点がある人物なんて限られてる。
    それが逆に救われるような気がした。
    今はただ、セカンドをそっとしておく。
    それが一番の解決法なのかもしれない…。

    …セカンド…。オイ !セカンド!
    何やら声が聞こえる。
    食堂の扉からニョキっと手が伸びて、こっちに手招きをしている…。

    「…はーい?」
    その手に釣られて扉へ向かうカントリー

    「お前じゃねぇよ!!!」

    扉が勢いよくガラッと開く。
    そこにいたのはチェルシーだった。


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