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セカンド覚醒編⑦ー5 「セカンドキレる」

この状況で1番厄介なバリカンが入ってきた…。
「どっちが良い?」と言ってる時点で、ジュースの数は2本確定。休憩室の中には「はざーど」しかいないと思っていたのだろう。もちろん気づけなくて当たり前なのだが…。あまりに能天気すぎる…。

「…え? どうしたの? …? とりあえずはざーど、座ったら? 私も勉強一休みするからさ?」

セカンドとチェルシーちゃっかり座ってる…。
しかしこのバリカン。本当に空気が読めない。
「あ、皆いたんだ! ジュース追加で買ってくるね」くらいの「サラッとフェードアウト」の技術は身につけておけよ…。だから応用問題が苦手なのか…

「…セカンドさん、珍しいですね。休憩室にいるなんて。…あの…、ジュース飲みます?」

セカンドに対してはみんな動揺する。
もちろん年下だけど上司であるバリカンも…。

「…いらない。ところでさっきのなに?『嘘をつかなければ』ってなんの事?」

ジュースを拒絶するセカンド。声のトーンはあのクールな副リーダーモードである。

「いや…あのさ、はざーど疲れちゃってるから。な!? もう今日は辞めておこう…な?」

チェルシー、必死にフォロー継続中。

「ダメ…。そういうのはハッキリさせたい。
ごめんねチェルシー。早く言ってよ…はざーど」

2人に対する扱いが極端なセカンド…。

「私が…嘘をついて…。でも! リーダーの為…」

はざーどの感情が錯綜している…。
自分の非を感じつつも、それは「リーダーの事を思って…」と責任逃れをしているように見える…
何よりセカンドに問い詰められるのが1番パニックになる。

「話にならない。リーダー?事情は知ってる?」

バッサリ話を切られる「はざーど」
そしてその矛先はバリカンへ…。

「え、あ、えーと…」

突然のキラーパスに動揺の様子のバリカン。
こいつこそ話にならない選手権代表である。
そんなどうしようもない中、事態は動く。

ドバンッ!!!

机を叩く音がした。 いや? うん…机だよな…。
人体からそんな音は多分出ない。机だ。

「揃いも揃ってうざったい。早く言ってよ。イライラする…。」

セカンドがヤバい…。

「おい!だから暴力はやめ」

「っるさい!!」

あのチェルシーにキレた…。
最悪の状況だ。昔のセカンドが戻ってきた。

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