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一生遊んで暮らせるカネを稼ぐ
斎藤被告は2013年に大手盗撮販売サイトで、18歳未満の少女が写った露天風呂の盗撮動画を販売し、児童ポルノ製造で有罪判決を受けたことがあった。この時点で一生遊んで暮らせるぐらいのカネを稼いでいたらしく、それからはまともに働いたこともなかった。
<よかったら、一緒に盗撮を楽しみませんか?>
斎藤被告は盗撮画像を投稿するアダルト掲示板で知り合った人と積極的にコンタクトを取り、徒党を組むようになった。初心者のマニアを一人前のスナイパーに育て上げるようなことまでしていた。今回の一連の事件では16人が検挙されたが、その中には公務員や新聞記者、医師などもいた。 -
公判での反省の色はゼロ
斎藤被告は公判になっても、反省の色はゼロだった。
「起訴事実は間違いないが、自分は現場には行ってないです。自分が場所を教えないと、共犯者の2人は行けないのだから、共謀は認めます。いや、北海道の山の中じゃ、クマが出るかもしれないでしょ。だから、2人で行った方がいいとアドバイスしたんです」
「僕に影響を受けて事件を起こしたんだから、僕が悪いんだと思いますよ。でも、彼は初めての逮捕体験で焦りまくっている。全部僕が悪いことにしようとしている。『彼女を連れてこい』と言ったのは僕じゃないですよ。そんなこと言うわけないじゃないですか」
2023年7月から撮影罪が施行
性暴力事件に詳しい弁護士によると、「これまで迷惑防止条例違反による盗撮だけで、刑務所に行ったという人の話は聞いたことがない」とのことだが、2人は相次いでその“前例”を破ったということだ。
2023年7月13日には肝入りの撮影罪(3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金)が施行された。これが盗撮魔たちへの抑止力になることを願ってやまない。<取材・文/諸岡宏樹>
https://news.yahoo.co.jp/articles/a0569b4c473c0d0e229d17da9d0bd773944b9e78?page=2
盗撮グループのリーダーにも実刑判決
2023年6月30日には、静岡地裁で露天風呂盗撮グループのリーダー格の斎藤果林被告(51)に懲役2年10カ月の実刑判決が下った。
斎藤被告は盗撮歴30年の常習犯。地元の露天風呂なら、コンビニに行くようなフットワークの軽さで盗撮に出かけて行った。女性の裸は飽きるほど見ていて、何も感じない。実際に自分で撮った動画を1人で見返すことはほとんどなく、売る目的がなくても、ルーティンで撮影自体を楽しんでいた。
その手法はスナイパーが獲物を狙うがごとくのものだ。迷彩服を着込み、露天風呂が一望できる山中へ出かける。ざっと数十万円はするであろう望遠レンズをビデオカメラに取り付け、100~300メートル先の女湯に照準を合わせる。撮影の邪魔になる木々を伐採するためにノコギリを用意し、周囲の草むしりも忘れない。そこで若い女性客が入ってくるまでジッと待つのだ。