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手が使えないとご飯が食べられない為
猫手グローブは遠隔ロックを外されて置いて降りてきた。
しかし、指先のような非常に微細な動きまでは遠隔操作はうまく連動しない。
そのため、箸を使う事は無理で、スプーンを持たされて、少し不器用に食べさせられる事になった。
もう自力ではスプーンを掴む事すら無理なほど腕の力は抜けていて
Bは遠隔操作で操られ、なすがままに食べさせられていた。

自分のペースでもないため、一気に飲み込めず
喉に詰まらせないように何度も必死に噛む…
だから、いつもより咀嚼回数が多くなり
顎も激しく痛みを感じた。

台所のすぐ隣では、お母さんがのんびりとテレビを見ていて
Bは心の中で(振り返らないで…いま表情を取り繕うの無理…早く終わって…)と
涙を堪えて気力を振り絞って

だが、Bのそんな祈りも通じず
振り返ったお母さんは、一旦テレビからBの方に向き、向き直り
少し間をおいて「?!」と勢い良く二度見した。
胸元が大きく開いた恥ずかしい猫モチーフのコスプレ姿。
真夏とはいえ、あまりにも過激な薄着姿に
「今日は変わった服着てるのね」
声をかけられたBは、必死に平静を装って
「……うん……友達にもらって可愛かったから」
(お願いだから早く終わらせて……もう無理)と
心の中ではもう折れそうになりながら…

お母さんは最初こそ珍しいものを見るような感じだったけど
着ている猫コスプレの姿を、純粋に「可愛い」と受け止めたのか
「まあ、そんな服もたまにはいいかもねw 今度からそーいう服も買おうかw」
お母さんの中で「良き♪」という結論になって納得したのか
それ以上は突っ込まず、再びテレビに向き直ってしまった。

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