203

「真性・社畜物語」⑬「私もHENTAIなのです」

パニックになったと思ったら急にスリープモードになってしまう未経験。
施設ではもう面倒見切れないので親御さんに是非引き取ってもらいたいのだが、連絡が繋がらない…。どうすれば…。

社畜は気づけばスマホを開いていた。
何か困った時にはいつも検索をかけてグー〇ル先生やお尻さんに教えてもらう習慣があるからだ。

うーん…『家族が駄目なら友人を当たるべき』か…。友人の連絡先がわかってたら苦労しないよ…
ん?待てよ?社畜が今使っているこのスマホと言う名前のツール…。未経験も勿論持ってるハズ。もしそのスマホが顔認証ありにしているのであれば、ロックを解除できるのではないだろうか…。
やってみる価値はありますぜ!

「おぉー!社畜やるぅー!!それはナイスアイデア!ロッカーにあるのかな?ちょっち行ってくるね〜」

社畜の案を採用してくれたスレンダー。
あ、未経験のロッカーは入ってすぐのとこですよって言ってしまいそうになったことは秘密。
スレンダーが一時退室したことで再び2人きりになったしまったわけだが、先程のような大胆なことは時間的に難しい。とりあえず額をベロベロ舐めておいた。しょっぱい。

「ビンゴ〜、ありました〜!」

何故そんなに楽しそうなんだスレンダー…。
社畜も人の事言えないが…。

早速ホーム画面を開いて、未経験の顔の前に近づける。認証せず…。

「社畜ぅ〜。顔が全部見えないと反応しないの知らないの〜?メカ音痴だなー」

るせぇ。社畜のスマホはマスクありでも反応するのっ! 君たちのスマホよりグレード高いの!
と思っている間にマスクを外しにかかるスレンダー。

あ、やば。忘れてた。未経験の鼻の中には社畜からのプレゼントが…。

「ウワッ…社畜、スマホ貸して。私が認証させる。
個人情報とかあると思うからあっち向いてて」

スレンダーの優しさが見えた。
未経験の酷い姿を見せないための配慮だろう。
なんだか色々と申し訳ない気持ちになった。

「……よし。分かった。妹がいるんだね〜。電話番号は〜」

スレンダーが電話番号をメモする。え、そのままそのスマホでかければいいのに…。

「ちょっと電話してくるから! また見てて!」

また中座するスレンダー。まぁその選択は有難いのだが…。さて…どうしたものか…。

ん?未経験のスマホが置きっぱなし…。

情報収集といきますか…。LETS☆顔認証

人気の記事