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「真性・社畜物語」㉓「お礼なのです」

後日、シスターとお母さんがその後の報告をしに来た。

まとめると
ストレスが原因の心理的な発作だった。
原因は職場もそうなのだが、プライベートで起きた出来事も含まれているらしい。
これは言ってもいいのか分からないけど……と、シスターは迷っていたが結果的に打ち明けた。

なんと女友達に急に告白されてしまい、何が何だが分からない心理状態で事件当日に出勤していたのだという……。昔から仲が良い友達だっただけにどう答えていいか分からない。(本当は断りたかったらしい)そもそも男と付き合ったことすらないのにいきなりハードルが高すぎる!とも嘆いていたらしい。もしかしてこの前社畜がスマホ突破したときのチャットアプリの相手がそれなのか?
ん?それに男と付き合ったことがない……ということは社畜がファーストキスを頂いてしまった可能性も無きにしも……という感じだろうか。

あとは皆様お察しのように多重人格の気があるとのことで、クリニックに通院してこれから治療していくのだという……。ここまできたらもうこの話の結果は「退職させてもらいたい」である。
事務のお偉いさん(マエノの旦那)はそれを承諾。

未経験のお母さんは頭を下げながら「大変お世話になり、大変ご迷惑をおかけしました」ととても丁寧だった。

お母さん気にしないで。社畜は娘さんたちで充分楽しめたから。
隣で一緒に頭下げてる若干頭頂部プリン状態になっている金髪シスターの排尿シーンが蘇る。

「御手洗借りてもいいですか??」

あの日予防線を張っていて正解だった。
社畜は家に帰って記録をチェックする。

若干アングルが下目だったのが残念だったが、情けない排尿音や色気のない無地のパンティ。
それに……

シスターがお母さんと一緒に下げていた頭を上げ、金色の髪の乱れを直す。

あそこの毛の色は真っ黒なのな……。


【真性・社畜物語 ~完~】

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