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真性・社畜物語 「組織崩壊編」
⑯「役職不在地獄」

「……ぁ゛っ。痛っ…。っぐ……」

スレンダーが医務室の床にうつ伏せになりながら、苦痛の表情で悶えている。
両手を地面について起き上がろうとしている様子だが、腰から下は全く立ち上がろうとする動作がない。おそらく痛みは下半身からきているようだ…。しかしどう頑張っても痛みで起き上がれそうにない。ココ最近忙しくて、ろくに掃除ができていない医務室。そんな汚い床にスレンダーの頬がゼロ距離でくっついている。興奮。

情けないスレンダーの姿をwikiが見下ろす。

「あ…あの、主任? 手を貸しましょうか?」

少し引き気味で自らの主任に手を差し伸べようとするwiki。

「いい!大丈夫だからっ…あ゛っっいづっ…」

プライドが邪魔しているのか、声を張り上げて助けを拒否するスレンダー。しかし明らかに誰かの手を借りないといけない状況なのは確かである。

「他の人呼んできますから。大人しく待っててください」

wikiがさりげなく床に落ちているスマホを回収しながら、医務室を後にする。ちゃっかりだな…。
…さて、どうしたものか…。
医務室には社畜と攻撃力0のスレンダー。
願わくば、パンティーごとズボンをずり下ろして日頃の恨みを込めて、全力スパンキングをしたい。それか浣腸を実行し、サソリ固めを決めて苦痛に耐えられず強制脱糞。それもいい…。妄想が捗ってしまい、自然と前傾姿勢になってしまう。

「…社畜、…いる?」

うつ伏せのスレンダーから所在確認。社畜は真後ろにいるため、彼女からしたら死角なのだろう。

はいはい、いますとも…

あまりのイレギュラーな事態であったため、返事の仕方が少しキメラア○ト編になってしまった。
できればこのままスレンダーと「あっ、あっ、あっ」したいが、場所が場所なだけにそうはいかない…。

「多分だけど…私、腰やったかも。早めに復帰出来ればいいけど、いない間は…ごめんね…」

確実に腰がブレイクしてるよスレンダー。それにしても珍しく弱気な発言…。相当ダメージが強いのだろう…。これは大変だ…。

しばらくしてwikiが肉付きやゲーマーを始めとした看護師を引き連れて帰還。それまでにスレンダーは何とか自力で四つん這い状態まで身体を起こしていた。醜態を皆に晒したくなかったのだろうが、背後から見ればパンティライン浮き浮きの尊厳の欠片もないケツが丸見えである。とても情けない。

「ほら、車椅子に乗るよ!」

「いい!自分でやる!離して!」

「何言ってんの!ほら社畜も来て!みんな!せーのっ!」

「痛っ゛いぃぃぃ゛ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!」

こんなやり取りでスレンダーは車椅子に乗せられ、休憩室まで連行。
身体を持ち上げるときに沢山ボディタッチをしたかったが、社畜は車椅子を支えている担当。悔しかった。ただ、看護師たちがスレンダーを両脇から2人がかりで支えるときに制服のズボンを掴みながら行っていたため、更にパンティラインが浮き彫りになってしまいケツの形もくっきり見えてしまった。本人からしたらかなりの屈辱だろう。最早、それすら気づかないほどの痛みだったと思うが…。

気になるスレンダーの容態は「ぎっくり腰」。予想通りの結果だ。歳も歳なので復帰までしばらくかかるだろう。

セカンドに続き、スレンダーまで離脱。
これから社畜病院はどうなってしまうのか…。

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主人公「せーり」の手腕が益々、問われてしまう事態になってしまった。
社畜病院という組織は今、23歳の若者に託された!!
次回「身体の異変」

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