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「真性・社畜物語」⑦「少しキツいのです」

その後、未経験先輩は新人のお世話を何とかこなす事に成功。新人のおばはんが元々ヘルパー経験があったのでそれが救いとなった。
とはいえ、研修中には「知ってるよ〜。そんなの常識でしょ〜」という、ヘルパー経験がない未経験にとってはキツい一言を浴びせられたり、「あんた若いのにこんなお仕事について偉いわね〜」というThe・ヘルパーおばはん定番トークに付き合わされる始末。

でもよくやり切った。偉い。未経験先輩。
せーりもかなり高い評価をしている。
が、しかしその評価は未経験を更に苦しめることになる。

未経験が入社して3週間。
Xデーから逆算すると彼女が壊れる1週間前。
事は起きた。

「はーい! また新人さんが来てくれました〜!
自己紹介どうぞ〜」

謎のフリで始まる「せーり」による挨拶コーナー。
今回入社した新人は先日のおばはんとは違い、少し若めの大人しそうな女性職員である。
(この職員もあまり長続きはせず、後に退職してしまう…)

「あ、あのよろしく…お願いします…」

緊張した挨拶…。何かメンタル弱そう…。

「はい!どーも!それでは今日の研修担当は…」


数時間後



「あ、あの…これで…間違いないですか??」

「あ、はい…そうです…それで大丈夫…です!」

あ、未経験先輩ちーっす。

いくら人数が少ないからって未経験先輩を乱発する采配は良くないと思うぞ「せーり」…。

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