• 959社畜
    2024/05/24(金) 22:35:31 ID:PQascBNAi
    真性・社畜物語 「組織崩壊編」
    ⑰「身体の異変」

    スレンダー離脱後も激務は続く…。
    ただでさえ人手不足のこの業界。社畜病院はそれに重ねて役職ほぼ不在という過去最大級のピンチに陥ってしまった。その中でもリーダー「せーり」は奮闘していた…。

    「あ、そこは私がやっておくんで休憩入ってください!」

    「その書類、私も手伝います!1人より2人のほうが早く進みますから!え、この書類?それは私が担当なんで気にしないで良いですよ!」

    笑顔で自己犠牲を選択して、物事を解決していくスタイルの「せーり」…。わかる人にはわかると思うが、こういった人材は潰れやすい。彼女は今、若さという武器で何とかやり切っている。しかし、身体に異変が起きていることを社畜は知っている。

    女の子の日が来ない

    社畜病院のキャラクターの女の子の日のスケジュールは大体把握している。「せーり」は新婚なのでいわゆる『おめでた』の可能性もあるが、後日にかなり遅めのレディースデイを確認している。つまり…身体は悲鳴をあげていたのだ…。

    しかし見ている人は見ている。
    せーりのせーり以外で、彼女が無理をしていることに気づいている職員がいた。

    これは職員室での会話を盗み聞きした話。

    「ねぇ…無理しないでたまには誰かを頼りなよ」

    元リーダーであるバリカンである。
    せーりとは真逆のスタイルで自分の信者を使い、現場を支配してきた(実際には出来ていない)彼女の意外な気配りに社畜は驚いた。

    「…いいんです。バリカンさんと私は違うので」

    全力で否定した「せーり」の発言に社畜は更に驚いた。忘れていた…。せーりはバリカンが保身に走る習性を即座に見抜き、軽蔑し続けていたことを…。バリカンは何も言い返さずに職員室を後にした。

    後に軽蔑している人物が自分のサポート役になるなんて、せーりは夢にも思わなかったであろう。

    バリカンのアドバイスを無視した結果、「せーり」の業務の負担はどんどん増え続け、エラーも同じように起きてしまう。書類の納期もギリギリ間に合わなかったりと、人事達の評価は日に日に下がる一方だ。

    本来、役職に就けば事務所での仕事も増えるため現場の汚い交渉トイレではなく、事務員専用の綺麗なトイレで用を足すことができる。しかし今の「せーり」には現場から離れる余裕がない。よって交渉は以前と同じく行うことができる。先述のレディースデイもそうだが、この慌ただしい期間、「せーり」の排泄も大分変化がでてきた。頻尿、そして硬便。元々便通は良い方ではなかったが、かなりコロコロしたブツを排泄するようになった。こういった変化は実に興味深い。
    話は変わるが更に興味深いことが医務室でも起きている。

    妙に看護師間で連携が取れているのだ…。主任不在という中、『自分たちで何とかやっていこう』という雰囲気が自然と芽生えて随分と活き活きとした環境へと変化している。実際にトラブルもほとんど起きていない。ヘルパーチームとは真逆の状況である。肉付きも相変わらず快便である。

    そんな余裕のある看護師たちに社畜はある提案をする。

    『せーりが大変だから、ヘルパーチームの仕事を手伝ってあげるのはどうか』

    職種が違えど、仕事の目的は一緒である。ここはいっそ同じ屋根の下で働くもの同士、手を取り合おう!というのは表向きの理由。本心はただ単に「せーり」が好きだからである。LOVE…。さぁ、みんなで助けてあげよう!

    「は? なんでウチらが?」

    「あっちはリーダーがいるからいいじゃん」

    「そもそもあの若い子、八方美人だから嫌い」

    クソの集まりである。

    NEXT▶︎
    まさかの役職不在天国な看護師チーム。
    そして地獄のヘルパーチームは更に堕ちていく。
    次回「VS ラッパー軍団」

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