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「さよならカントリー」⑧その理由

バリカンとラッパー
不仲の理由が今…明らかに……

「分かってるんなら尚更1人で聞きなさい」

ならなかった…。
スレンダーが回想編への突入を阻止。
バリカンも語ろうとした口を閉ざしてしまった。

「…まぁ、ラッパーも武道も今日休みでいないし…。また仕切り直して聞いてみよう? な?」

チェルシーが少し気まずい空気を明るくする。
つい最近までバリカン信者だったチェルシーが、教祖に向かって「な?」と言ってるあたり、ほとんど洗脳は解けているのだろう。というか今現在「はざーど」ですらバリカンのことを哀れに思っている気がする…。可哀想に。

「はい、じゃあ今日は仕事に集中!」

続けてチェルシーの合図でその場は解散…。
バリカンはすぐさま御手洗へと向かう。
このやり取りの間ずっと我慢してたのかな…。
社畜も後を追い、恒例の「交渉」開始…。
バリカンが無造作アンダーヘアーを披露している裏側でセカンドもカントリーに交渉を持ちかけていた。もちろん引き止めの交渉である…。
どんな話をしていたかは不明だが、聞くところによるとカントリーは泣いていたらしい。
それがセカンドの温情によるものなのか、もしくは圧力に対する涙なのか…。
それは誰も分からない。社畜は初めて「交渉」をしたことを後悔した。
セカンド達のやりとりに立ち会うことができれば、もしかしたらセカンドの新たな一面を見ることが出来たのかもしれない…。


そして翌日…。
バリカンとラッパーがコンタクトする大切な日。
……社畜はパチ○コを打っていた。
そう。こんな大事な日に限って休日なのだ。
右打ちをしながら社畜はふと思う。

バリカンはどんな顔をしながらラッパーと話すのだろう。
ラッパーはそれに対してどんな反応を示すのだろう。
色々な意味で大好きな二人が交わる瞬間を想像するだけで股間から我慢water。
もう本当はカントリーが辞める理由なんてどうでもいい。セカンドはイケメン君で十分、心は満たされているはず。もう彼女にカントリーは必要ない。セカンドの成長物語としての役目はもう終わっているのだ。社畜が見たいのは事態に巻き込まれる大好きなキャラ達の苦悩の表情とほんのちょっとの陰毛。
そうだ…。だから後悔するのはヤメだ。
今は全力でパチ○コに集中し

「左打ちに戻してください」

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