119

「真性・社畜物語」 ①「未経験です」

「せーり」がリーダーとなり数ヶ月が経過。
特に大きな問題もなく、平和な社畜病院を維持できている「せーり」。
彼女は本当にリーダーに適任なのかもしれない。
いや逆にバリカン政権が大問題だったのか……。
何をするにしても「ルールに沿って〜」というお堅い頭の上司より、「まぁいいんじゃないかなー」と柔軟に対応してくれるリーダーのほうが皆やりやすいに決まっている。
何より「せーり」は誰にでも平等だ。
患者さんや職員に対しても優しい。
勿論、社畜にも皆と同じく人間扱いしてくれる。
とっても嬉しい社畜はいつも「せーり」を見て、駅弁ファ○クしたいなぁと思っています。
あ、股間が元気になってきてしまった…。
もうすぐ朝礼が始まるというのに…。
ん? 見慣れない女が職員室に入ってきた…。

「…あ、ここで、合ってるのかな? あ…」

オドオドしながら入ってくる女職員。
メガネをしており、髪はショート。
体型は…中肉中背。特に大きな特徴なし。
うーん…あまり交渉しても楽しくなさそう…。
現に先程の「せーり」の妄想で元気になっていたmy sonはしょんぼりしてしまっている。

「おはよーございま…あ!未経験さん!迷わず来れました?? 」

せーりが出勤。朝礼5分前だ。言い忘れたが彼女は時間にかなりルーズなところがある…。
用を足すのは滅茶苦茶早いのに…。

「あ、新人さん?? よろしくー!」
「若っー!! ヤングって感じでいいね!」
「俺もうおじさんだから世代交代かな〜」

せーりの声掛けをきっかけに、モブ職員達が未経験に挨拶を交わす。 ん?
皆、この未経験が入職すること知ってたのか?
しかし社畜は知らない…。どういうことだ…。

「おはよー、ぁ。やば。今日だっけ…。社畜ごめん。今日から新しいヘルパー来るからよろしく」

看護主任のスレンダーが登場。
貴様が情報を止めていたのか…。
スレンダーはよく看護師の中で情報共有をできない習性がある。伝言ゲームが出来ないタイプだ。
イライラした社畜は糸電話をスレンダーのケツ穴につなぎ、大きな声で「うおーーっっっ!」って叫んでやりたいと思った。

なんて妄想しているうちに朝礼は始まった。
いつも通り今日もご安全に〜みたいな流れが終わり、新人紹介タイム。

「じゃあ、みんな気づいてると思うけど…。
新人さんが来てくれました〜! どーぞ〜!」

せーりが未経験への前フリを遂行する。
バリカンがリーダーのときはこんな変なノリは絶対になかった。どっちが正解なのだろう…。

「あ、えっと…。あ、未経験と申します!!」

紹介しましょう。
あと1ヶ月後に大事件を起こす未経験です。

人気の記事