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セカンド覚醒編⑧ー2
「尋問〜バリカンの場合〜」

バリカンが放心状態でBOSS部屋に向かう。
その後をこっそり追う社畜。BOSS部屋の隣には談話室があるのでそこから尋問内容を「盗み聞き」をしようとする計画である。どんな話が聞けるのか…。ワックワクすっぞ。

「失礼します…」

『…。言うことは?』

話が早い…。早すぎるぞBOSS。

「え、あ、あの…。あの状況を止められなくてすみませんでした!!」

『違う。他には?何か伝え忘れてることは?』

「……えっ…と。パソコンのID間違えて変えてしまって業者さんに迷惑かけたことですか?」

なんだと…。確かに過去に誰もログインできなくなって仕方なく業者を呼んで解決したが…。あれお前だったのか…。しかもその時「困ったよね」と周りと同調してたじゃないか…。テメェ…。

『……もういい。記憶にもないのだな。私の期待以下だ。残念だがもう…』

「はざーどの…ことですか…」

お前…しっかり記憶にあるんじゃねぇかよ…。

「あれは…私の事を想って…」

『もういいって言ったろ? しかもしっかり覚えている口ぶりじゃないか。余計に残念だよ。信用できない者は上に立つ資格はない。今日から「リーダー」を降りてもらう。以上』

「…!! いやそれは…違」

『以上』

あまりに呆気なくバリカンが降格してしまった…
まさかの「はざーど」のお節介が自分の首を絞めてしまうことになるなんて…。

ちなみに表向きでは降格の理由は「職場の空気を入れ替えるため」ということだそうです…。

この職場…相変わらず闇が深い…。

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