• 930社畜
    2023/06/29(木) 11:41:31 ID:.jFrJ46wi
    セカンド覚醒編⑦ー4 「置いてけぼりセカンド」

    「…チェルシー!? あ、え?なんで??」

    はざーどが更に挙動不審な口調になる。
    しかもチェルシーに対して、「さん」付けを忘れている。本心丸出しになるほど焦っている…。

    「『なんで?』じゃねぇだろ…。人が言ってもないことをペラペラと…。セカン…副リーダーが普段入らない休憩室に入って中々出てこないからどうしたのかと思ってみたら…。これだよ…」

    チェルシーもガーディアンと似てお母さん気質強めなので、セカンドのことが気になるのは仕方ないのだが…。このタイミングは結構修羅場…。

    「ち、ちがう…。 だって!! チェルシーが本当におかしいから!最近リーダーのこと一緒に考えてくれないし、勉強教えるのだって大変だし、それでもリーダーには頑張ってもらいたいし! そんな大事な時によく分からない連中と仲良くするチェルシーの神経が分からない!私だってもう1人きりでフォローをするのは限界なの!!」

    はざーどが爆発した…。日に日にバリカンの扱いが雑になっていく…。

    「…。悪かったよ…。辛かったんだよな…。
    でも、だからと言ってそんな汚い方法を使うのはナシだろ。セカ…副リーダー?私はそんなこと言ってないからな? 本当だから! な?」

    チェルシーもチェルシーで何か斜め上の返答をしている気がする…。
    皆のお母さん「ガーディアン」の損失はかなりデカい。

    「…? ほんと?? ほんとに? 」

    「ああ!本当! 本当だって!!」

    セカンドとチェルシーのこのやり取り…。
    この2人はもう30を超えた、大の大人です。
    2人とも立派な母親です。

    「…よかったぁ。ほんとびっくりした。うん」

    ようやく落ち着きを取り戻したセカンド。

    「はざーどさぁ…、この前の『財布のこと』で懲りなかったの? 嘘で人を傷つけることはダメだって分かんなかった?」

    追撃するチェルシー。『財布のこと』とは過去のラッパー制裁編でのことである。参照願います。
    あれ…でもその『財布のこと』ってセカンドは、真実を知らないハズじゃ…。

    「? 財布のこと? なにそれ?
    もしかして随分前のラッパーが疑われてたやつ?」

    ほら…気づいた。しかも勘が鋭いセカンド…。

    「あ…。なんつーか、な!? はざーど?
    財布無くしちゃったんだもんな?」

    今度はチェルシーが焦り始める。

    「あれは私が最初から嘘をつかなければ…。こんなことに…。リーダーの為だったのに…」

    チェルシーの折角のフォローをガン無視で急に自白を始める「はざーど」…。収集つかないぞこれ…

    ガラッ!

    「ただいま〜、ジュースどっちが良い? って…え」

    バリカンがcomebackしました
  • 931社畜
    2023/06/29(木) 13:32:31 ID:.jFrJ46wi
    セカンド覚醒編⑦ー5 「セカンドキレる」

    この状況で1番厄介なバリカンが入ってきた…。
    「どっちが良い?」と言ってる時点で、ジュースの数は2本確定。休憩室の中には「はざーど」しかいないと思っていたのだろう。もちろん気づけなくて当たり前なのだが…。あまりに能天気すぎる…。

    「…え? どうしたの? …? とりあえずはざーど、座ったら? 私も勉強一休みするからさ?」

    セカンドとチェルシーちゃっかり座ってる…。
    しかしこのバリカン。本当に空気が読めない。
    「あ、皆いたんだ! ジュース追加で買ってくるね」くらいの「サラッとフェードアウト」の技術は身につけておけよ…。だから応用問題が苦手なのか…

    「…セカンドさん、珍しいですね。休憩室にいるなんて。…あの…、ジュース飲みます?」

    セカンドに対してはみんな動揺する。
    もちろん年下だけど上司であるバリカンも…。

    「…いらない。ところでさっきのなに?『嘘をつかなければ』ってなんの事?」

    ジュースを拒絶するセカンド。声のトーンはあのクールな副リーダーモードである。

    「いや…あのさ、はざーど疲れちゃってるから。な!? もう今日は辞めておこう…な?」

    チェルシー、必死にフォロー継続中。

    「ダメ…。そういうのはハッキリさせたい。
    ごめんねチェルシー。早く言ってよ…はざーど」

    2人に対する扱いが極端なセカンド…。

    「私が…嘘をついて…。でも! リーダーの為…」

    はざーどの感情が錯綜している…。
    自分の非を感じつつも、それは「リーダーの事を思って…」と責任逃れをしているように見える…
    何よりセカンドに問い詰められるのが1番パニックになる。

    「話にならない。リーダー?事情は知ってる?」

    バッサリ話を切られる「はざーど」
    そしてその矛先はバリカンへ…。

    「え、あ、えーと…」

    突然のキラーパスに動揺の様子のバリカン。
    こいつこそ話にならない選手権代表である。
    そんなどうしようもない中、事態は動く。

    ドバンッ!!!

    机を叩く音がした。 いや? うん…机だよな…。
    人体からそんな音は多分出ない。机だ。

    「揃いも揃ってうざったい。早く言ってよ。イライラする…。」

    セカンドがヤバい…。

    「おい!だから暴力はやめ」

    「っるさい!!」

    あのチェルシーにキレた…。
    最悪の状況だ。昔のセカンドが戻ってきた。

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