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爆ギレカントリー⑩ 「ありがとう」

「え…えぇぇー!!!!」
突然の自分のサプライズにかえでが仰天リアクション

「リーダー!おめでとうございます!」
「えへー!ほらほらフッーって吹き消してよ!」
バリカンとラッパーがケーキを持って微笑んでいる。
当時のこの2人の当たり前のような光景を今はもう、お目にかかることは不可能である…。

「おっしゃー!リーダー!いったれー!」
イケメン君が雄叫びを上げる。

「いけいけ〜! かえでちゃん、お姉ちゃんになれ〜」
心配が謎発言で盛り上げる。

「リーダー! ラストオーダー、ありったけのお酒追加しとくからね!」
チェルシーが呼び出しボタンを連打する。

パチパチパチ…
ハム子、その他の職員も続けて拍手を送る。

「………ぉぉぉ…」
そして半分寝ている肉付き。

我らがリーダー、「かえで」は誰からも愛されている。

「っう…。ぁ、あ゛りがどぉ…みん゛なぁぁ!」
涙が大洪水のかえで。

(今度はハァハァ息じゃなくて普通に消すんだぞ…)
そう思いながら社畜も自然と涙を流していた。

ハッピバースデートゥーユー…
誰が先頭を切ったか分からないが、誕生日ソングまで歌い始める始末…。
隣にいる心配の酒臭い口臭が中々のものだ…

ハッピバースデートゥーユー!
歌が終わると同時にかえでが笑顔で
「みんな…ありがとう…」


フッ…と灯りが消えた




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