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「せんぱぁい? なんでそんなに避けるんですー?」
「…………っるさい」
忘年会にてセカンドにダル絡みをするカントリー。
開始して、まだ30分も経っていないのにカントリーはもう出来上がってしまっている…。
周りの職員がそんな彼女を一歩引いた目で見ている。
その理由はもちろんカントリーの泥酔についてだが、
絡む相手も相手だからだ。

「あっれぇ?ノンアルですか?せんぱぁい?」

祖父母に子供を預けているセカンドは一刻も早くこの忘年会から解放されたいハズだ。
なぜなら「役職者は絶対参加」という古から伝わる、伝統糞ルールがあるからである。
(役職に就いていて喜んで参加している職員は看護主任である「スレンダー」ぐらいだ)

セカンドの心境を察することができる職員はなるべく不機嫌な彼女とは接したくはない…。
しかしカントリーはお構い無しにセカンドに対して、猛烈なダル絡みアタックを発動する。

(カントリーの馬鹿野郎…。明日の仕事でセカンドが不機嫌だったらお前のせいだからな…。)

そんな心の声が聞こえてきそうな周りの雰囲気…。
しかしその職員らはまだ入社して間もないメンバー。

「……カントリー、いい加減大人になり…」
「せんぱぁい!! やっと口聞いてくれたぁ!」
「…………。変わんないな、ほんと…」

普通ならキレられてもおかしくないやり取りなのだがセカンドの穏やかな対応に、周りの目が点になる。

そう、彼等は知らないのだ。
その2人の意外な関係性を…。

セカンド&カントリー
略してセカントリー物語始動

第1話「先輩と後…輩?」



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