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>>845 の続き
セカンド覚醒編⑥ー2 「カントリー吠える」

意外にも『ライセンス』持ちだった事が判明したチェルシー。周囲はその驚きを隠せない。

「なんだよ『え』って…。私だってそれなりに歳いってるんだから資格の1つや2つは持ってるって」
いや多分びっくりポイントは歳の問題ではなくて普段の態度からして頭のレベルがそんなに高くないと思っていたのに…的なところだろう。

「……落ちたら恥ずかしいってこと…か」
ボソッと呟くセカンド。
彼女が皮肉る姿は昔では決して見られない光景。
それだけチェルシーに心を開いているということでもある。

「ムカつくなぁー。でもそれぐらいの気持ちで試験受けないと本当に落ちるからな」

「そっか…。あのさチェルシー?
暇があったら勉強教えてくれる? 一緒にカント」

「私はいいです!!!!」

セカンドの提案を強制的に上書きする大声。
カントリーが吠えた。

「もういいです!!!
2人で仲良くやってください!!!」
そう言いながら食堂を後にするカントリー。
呆然とするセカンドとチェルシー。あと社畜。

「……私何かひどいこと言ったかな?」
セカンドの頭に?マークが浮かんでいる。
大好きな先輩がかつての敵と仲良くしているのだ。カントリーだって混乱の限界だろう…。

「分からないけどさ…。追っかけてやれよ…」
臭ぇ台詞だぜチェルシー。
これは肉付きの糞した後のトイレ並に臭ぇ。
でも大好きな先輩が追っかけてきてくれるシチュエーションほど燃える展開はない。
人間らしいところを見せろ!セカンド!!

「……帰ってくるでしょ。いいよ」
セカンドが冷静に社食の春巻きを食べ始める。
どんな神経してるんだ…。

「…いいのかよ。私は知らないからな…。一服してくる」
あまりカントリーと絡みが少ないチェルシーはどんな表情をしていいのか分からない心境の様だ。
そんな時にタバコが吸いたくなのは喫煙者の性なのだろう。

退出するチェルシーを見送ったセカンド。
その後は1人で黙々と中華定食を食べている。
麻婆豆腐を食べる瞬間、少し糸が引いてしまうセカンドの口元をみて元気になる社畜。
そんな光景を15分くらいまじまじと見ていた。

「ご馳走様…」
意外に行儀が良いセカンド。だがそれとは真逆の存在が現れる。

「…あ、副リーダーいんじゃん!」

ラッパーと武道が登場。うっす。

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