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さて、長文になりますが、私の体験談をお話ししましょうか。


高校生の頃(どの程度前かは読み手の想像にお任せします)、同級生の憧れていた女子がいました。
名前は仮にゆり佳としておきます。
ゆり佳は頭が良くて運動もそれなりにできる、そして可愛い、しかし身持ちが固い、高嶺の花の存在でした。
私はブサ男でしたが、私とも気さくに話してくれる、気の良い娘でした。

夏の終わりのある時、たまたまゆり佳と一緒に学校から帰る事があり、彼女の自宅付近まで帯同した事で、その場所が判明したのです。


「〇〇君、ここで良いよ。私の家すぐそこだから。ありがとう。また来週ね。」
「うん、また来週。」


私は、いけない思考が働くのを感じました。


いや、ダメだ。
いやいや、ここはチャレンジだろ?
いやいやいや、やっぱダメだ。
いやいやいやいや、こんなチャンスないよ。。。


私は、悪魔の囁きに負けました。


ゆり佳と別れた後、近くの公園で真っ暗になるのを待って、彼女の家の正面の門から堂々と敷地に入り込みました。

彼女の家は、裏に回るとトイレと風呂場の窓があり、隣家からは見えにくい位置でした。
風呂、トイレ、どちらの窓も手を掛けて少しずらすと、スッと開くではないですか。

これはいけるかも!
鍵がかかっていないのを確認した事で、もう最後までいくと心に決めました。。。


身を潜め、蚊に刺されながら、1時間近く待ったでしょうか。

トイレの照明が光り、誰かが入ってきました。
少しだけ窓をずらして中を覗き見ました。

(続く)

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