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>>299 続き

「さよならカントリー」⑨もう止められない

「せんぱぁい!! もうほんとに寂しいですぅぅ!」

「アハハー!やっぱ辞めるの撤回する?まだ間に合うぞー?」

「チェルシーさ〜ん! もう決まった事なんですからー! できれば私も辞めたくなんかないんです〜! あ、サワーお代わり〜!」

「あ、あの…カントリーさん飲みすぎじゃ…」

「リーダー、いいじゃないですか。どうせもういなくなる職員です…。前の職場では退職の記念に倒れるまで飲ませるのが普通でしたよ?」

「いいぞー!飲め飲め〜♩ えへへ〜」

「…帰りたい」

「リーダ…、あ、バリカンさん、しっ〜! 一応、形だけでも最後までいてください…」


………なんだこれ。


遡ること数週間前…。
計画通り、バリカンがラッパーに追求。
意外なことにラッパーも武道もそのことを全く知らなかった。ラッパーと武道はすぐさまカントリーを尋問。そして彼女の口から出た答えは…。

「田舎の家族の体調が悪いから」

なんとも田舎者あるあるな退職理由である。
仕事が嫌で退職する言い訳としても結構使われるものだが、彼女の場合おそらく事実だろう。
セカンドが問いつめて泣いていたというのも、何となく話が繋がる。自ら望んだ退職ではないのでそのことを切り出すタイミングもよく分からなかったのだろう…。にしても朝礼で、しかも「せーり」の新リーダーお披露目のタイミングで退職宣言をしたのも中々の度胸だ。彼女らしいっちゃらしい。

もちろんラッパーはこの事実をバリカンに伝える筋合いはないので、情報はここでストップ。
バリカンも「で?結局、理由は何だったの?」と問い詰めることもできないので何も出来ず…。

ここからは少々雑になるのだが以下の流れでお別れ会が開かれることとなる。

ラッパー&武道
「ねー副リーダー? カントリーが退職するって!」

セカンド
「…うん。知ってる。もう止められないね」

ラッパー&武道
「お別れ会開こう? 折角の仲間だし」

セカンド
「いいね。んじゃ皆もとりあえず呼ぶか」

チェルシー一味
「お声かけサンクス」

みたいな流れである…。
社畜も呼んでくれてサンクス。

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