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「さよならカントリー」 ⑩意外な人物

ほんでもってお別れ会。
カントリーと仲の良い仲間達だけが集まり、こっそりとお別れ会が開催されようとしていた。
(感染予防のため、こういった集まりは普段避けるように会社では徹底されているが今回は特別)

居酒屋へ向かう道中、数年前のかえで誕生会の事を社畜は思い出していた。あの頃に比べて大分メンバーは変わってしまったけど、やはり仲間という存在は良いものである。あ、あのパン線は十中八九地味パンティ(紺)だな…とバリカンのケツを見て社畜は興奮する。

「でもさ、副リーダー? いいの?このままだと主役よりもかなり早くお店に着いちゃうけど」

「…うん。サプライズ…してあげたい。だからさ、皆にも協力してもらいたくて」

セカンドらしくない提案だ。それだけで十分のサプライズである。

「珍しいね〜。いいね!全然協力するよ!」

「ありがとチェルシー、あのね、みんなで動画を撮るっていうのはどうかな?ビデオメッセージみたいなやつ。どう?」

「…? ここにいるみんなで撮るの? 今から?」

チェルシーが驚いた表情をする。いや彼女だけではない。ほぼ全員がフリーズした。

「…え? いけないの?」

セカンドはジーパンのポッケからスマホを取り出そうとして同じく静止する。
…あれ?ちょっと怒ってるような表情…。

「あ…いや、あのさ? 副リーダー? そういうのってもっと事前に撮っておくものじゃ…」

「それに今回のお別れ会に参加していない人の分も予め撮っておいてこそのサプライズじゃ…」

ラッパーと「せーり」がセカンドのサプライズプランに恐る恐るダメ出しをする。おそらく彼女達が説くビデオメッセージの定義は間違っていない。社畜も同意見だ。セカンドがズレている。

「………じゃあどうするの」

セカンドはちょい出しのスマホを再度ポケットにしまい、苛立ちのコメントをチェルシーに放つ。

「え!? 私かよ! あーもう!今になってこんな話したってどうしようもないだろ?それに…な?まだ時間もある事だし、ゆっくり皆で計画を練るのも1つの楽しみってことで!」

チェルシーがセカンドの肩をポンっと叩こうとしたが、ガッシリとその腕はセカンドに掴まれている。まだ少し不機嫌だ…。先が思いやられる…。

それにしてもこの一行の最後尾にいる2人…。
バリカンと「はざーど」はこのやり取りに入ってくる気配がない。いつまで気まずい空気を引きずるつもりなのだろうか…。

そんなこんなで居酒屋前に到着。

「おーい…まーだ怒ってんのかよ…」

チェルシーがセカンドの後頭部をツンツンする。
いいなぁ。社畜もおち○ぽで突きたい。

「…っるさい!」

セカンドが毎度の如くキレようとした…その時…


「懐かしいー。2人とも変わんないね〜」


みんなのお母さん「ガーディアン」再来。

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