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爆ギレカントリー④ 「MAXハート」
「いや……これは……あの……」
BOSSが職員室に出現してから、酸素濃度が明らかに薄くなっている。そんな呼吸困難必死の状態で真っ先に口を開いたのはなんと「バリカン」であった。
リーダーという手前、上司に対して状況説明の義務があるからなのだろうがやはり何か鼻につく。
「仕事内容の意見のすれ違いがあっただけです…。
解決するので問題ありません。」
平たく言い過ぎだろう。しかも原因は貴様だよ。
でもBOSSが絡むと更に面倒なことになるから、その回答はある意味適切かもしれない。
《ふーん。じゃあ解決したらとっとと仕事して。
こんなにわちゃわちゃして誰か感染病になってたら、全滅だから。バリカンが1番分かってるでしょ?》
バリカン感染事件は何時でも尾を引いている……。
「はい!申し訳ございませんでした!」
ふーっ…。とりあえず一難去って…
「……BOSS。何でバリカンがリーダーなんですか…セカンド先輩が1番リーダーに相応しいですよ!」
……また一難。ぶっちゃけありえないよカントリー。
次回は過去編に移ります。
文字だらけですみません。
明日は動画何本かいきます…。
夜分遅く失礼しました…。おやすみなさいませ。
「バリカンさんはリーダーの器じゃないと思います」
カントリーが放ったその言葉は誰しもが1度は思ったことがあるはずだ…。
・優柔不断
・男性差別
・頭カッチカチ
・ヴァージン etc...
こんなスペックの人間がリーダーを務めていて本当に大丈夫なのか?
そう思った社畜先生は今から全職員に質問をします。
「皆さん机に伏せて目を閉じてください。
バリカンがリーダーであることにほんのわずかでも、疑いを持ったことがある人は挙手を…。大丈夫です。バリカンにはそのことを伝えませんから。ではどぞ」
……………手を挙げてないのは「はざーど」だけか。
「それではバリカンちゃんの登場death」
バリカンのメンタルどーーん!!!
すかさず社畜先生がア○ルファック!!フォォォォ!
なーんてね…。ってあれ…。
現実世界では怒りの形相のチェルシーがカントリーに詰め寄ろうとしている…。しかも空芯持ってる…。
「お゛ま え!!」
怖いよチェルシー…。ってあれ? こんな光景以前にどこかで見たことあるような…。
思い出した。
「かえで」がイケメン君に食われたときの肉付きだ。
怒りのあまりに肉付きがイケメンに詰め寄ったけど、周りの看護師さんに背肉を掴まれて制止されたんだ。
「ちょっと! 離してください!!ちょ…」
そうそう…こんな感じで…ってあれあれ?
なんとチェルシーが「セカンド」と「ガーディアン」に肩を掴まれて制止させられている…。
「同じ土俵に立たなーい。大人でしょチェルシー?」
力の差ではチェルシーに劣っているため、焦った表情になりながらも優しく語りかけるガーディアン。
「…。カントリー、もういいから。この場を離れて」
ガーディアンと力を合わせてやっとこさ、チェルシーの暴走を止められそう。しかし万が一、落ちこぼれの後輩に何かあったら…と背中でカントリーに語る先輩セカンド。
「せんぱぁい…」
大好きなセカンド先輩に見とれているカントリー。
ただ呆然と呆気に取られているバリカン。
なんだこのオールスター感謝祭状態は…。
《あのさー。仕事してくんない? 全員迷惑。》
その声に全員の身体がビクッとした。
BOSSだ BOSSが来てしまった。
カラン……コロン……。
静寂の職員室に空芯が落ちる音が響いた。
バリカンだけもう一度ビクついた。