詩を載せます。
もう
誰の言葉も届かない
嘘もないけど理由(わけ)もない
もし
許されるなら 川になり
水を運んで暮らしたい
真水に棲む魚を住まわせて
泡沫(うたかた)はじける時 夢をみる
つねに心のままに
■
■
この
世界の果てに君がいる
それだけで熟睡できる
さて
寂しがりやに憧れて
世界を瓦礫にしようか
真水の川が一つ残りゃいい
余計なものは地層に溶かそう
つねに心のままに
■
■
あれ
帰る家さえわからない
歩き方さえ忘れてる
ああ
歪みは歪みを保って
君が望んだ闇になる
真水に命が蠢(うごめ)くならば
私も 瞼のない目を見張る
つねに心のままに
────
────
見つけようと思えば
幸せはどこでもある
こころ開き思えば
恋人はそこにいる
こすもすに会いに
長袖のシャツと自転車で
行こう
君の瞳 乾くように
ポケットは今日は
空っぽでいいよ
コンナコト
ずっと続くはずない
★
昨日のこと思えば
今日のことがくもるから
冷たい風が告げる
季節を受け容れよう
あの人はきっと
お見通しだから心配は
ないよ
今日言わなきゃ 損しちゃうよ
小細工はナシで
不器用でいいよ
コンナコト
ずっと続くはずない
小細工はナシで
不器用がいいよ
カタオモイ
ずっと続くわけない
―――
―――
「川が削った谷」という意味の地名
飾らない町 あなたの町
記憶が曖昧になりそうで
僕はこうして戸惑いを歌にする
あなたは
晴れた冬の午後は
どうしてますか
◆
夢をくぐるようなトンネルの先
したたる緑 笑う緑
意識が朦朧となりそうで
僕はこうして足早に歩き去る
あなたは
こんな僕のことを
理解しますか
─────
─────
「遠くに行きます
もう会えないでしょう」
無感情なんて
こんな静かなんだ
思い出が多すぎる
幼馴染み
始まりのない終わり
それが今日だね
すべて 偽り
しかし 約束
◆
「最小の揺らぎで
別れていきましょう」
大人になれたことに
感動するんだね
時間では縛れない
幼馴染み
背伸びした報いとは
思わないけど
すべて まやかし
そして 本質
─────
─────
ゆらめく炎に陶酔したい
そのまま時間を巻き戻したい
解けない謎でも切り捨てられず
戸惑う指先 明日が見えない
夜明けは誰でも恐れるもの
息を潜めても見つけられる
心変わりという魔物
に
★
ひろがる光に反逆したい
殺した感情 喧伝したい
乱れた歩調はもう戻らない
隠蔽するのも楽ではないし
決意は誰でも躊躇うもの
体温があるなら検知される
心変わりという魔物
に
────
────
懐かしむような
イナサの風が吹く
筑紫野に春の花を呼ぶ
アヅミの心に刻まれた
あえかなサナギの謡(うた)
歌わせる
――旅人は故郷に立ち止まらない
――風待ちは必ず終わる日がくる
――ワタツミは潮路に舟霊を招び
――神々を小舟の舳先に祀る
海の果ての
邪馬台(クニ)を目指せ
天ツ筑紫野は
弥生の風のなか
──────────
イナサ……南東の風。
アヅミ……安積族。海洋民族。
あえかな……消え入るような、
サナギ……銅板を丸めた楽器。
ワタツミ……海洋民族の総称として、すべての日本人の共通の祖先のイメージとしてこの語を置いた。
時々あなたのことが気になります。
一行だけの手紙書きたくなります
私は幸せついばむ小鳥です
小さな羽では届くはずなどないのに
回れ 回れ 運命
奪い取れ 勇気
重い 重い 呪文を
気楽に唱えよう
もう泣きません 木漏れ陽を集めて
誰よりも輝く
■
■
夢見ることだけ上手になりました
少しは器用に笑ってみたりできます
私は季節に遅れた小菊です
優しい少女よ 髪に飾ってください
回れ 回れ 法則
語り継げ 神話
重い 重い 摂理を
身軽に受け流す
もう泣きません 植物の言葉で
饒舌にささやく
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心はいつも
嘘を重ね着して強くなる
逃れられないならば
何度でも歌う
虹をくぐる鳥よ――
黄泉を恐れぬ蝉よ――
その閉じた目で
私のために泣いて
◆
記憶を秘めた螺旋を
刃物よりも恐れてる
冬に蒔かれた種の
契りを疑う
海をわたる蝶よ――
枝を棄てた鳩よ――
その醒めた目で
私の体を見て
――あんまり美しくないね――
悪意だけで書かれた小説
読み飽きるのは仕方ないこと
特別なこと何もない
逃げ出す理由を思いつかず
また誰かにつながりたくなる
私に価値はあるのかな
──人々が暮らしてる
この町で暮らしてる
それだけで涙を流す
嘘はどこにもない
◆
何を優先すればいいのか
損失を恐れすぎてないか
誰かに確かめたい
もどかしいぐらいの生きかたを
実践できるなら幸せだ
跳びたい もう一度
──人々に許される
私でも許される
それだけでうずくまるから
闇は訪れない
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─────
過ぎた時を数えて
ひとり見てる空
光が射す一瞬<とき>を捉え
焼き付けておこう
夜明けの空が好きよ
あなたがいるから
どんな遠い涯までも
見えるようになりたい
重ね着をしていたあの頃の
思い出なら星座の形になれ
あなたと見ていたコバルトの
時間たちを閉じ込めておくから
▼▼
秘密の愛 数えて
ひとり見てる空
天使なんていないことを
記録しておこう
夜明けの空が好きよ
心を刺すから
強がりでもハッタリでも
拡散させてやりたい
化粧なんてイヤだったあの頃の
思い出なら星図を作り変えろ
目を閉じていても見えてくる
記憶たちを眠らせておくから
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オリジナルの歌詞